皆さんは私たち医師の姿というと、日常的には臨床医を(病院・クリニックにいて患者さんの診察をする)思い浮かべると思いますが、実は医学はヒト(生物学的に人を指すときはこう書きます)を対象にした広い意味での生物学を基本としていますので、生物学者としての基礎は踏まえているつもりです(もちろん、動物の専門家である獣医さんには及びませんが)。そういう意味で、他の動物を見るときに生物学的なヒトとの違いや特徴が気になることがあります。
過日、ボツワナでのサファリガイドさんから聞いたゾウに関する貴重な生物学の話題を一つ。写真は大きくて親分然とした雄のゾウです。このゾウが悠々と陸から川に入り、水の中を歩いていました。それを見ていたガイドさんから「ゾウは4本の足以外に体のもう一つの部分を使って歩いている。わかるか?」と質問が。鼻ではありません。答えは何とペニスでした。ゾウはもちろん水の中でも足を使って歩きますでの、正確にはペニスを使って歩いているわけではありません。しかし、ゾウのペニスは非常に筋肉質で、時には水中でのバランスを取るために使われるそうです。興味深い生物学の話題です!産婦人科医として生殖医学に関しての知識は持っているつもりですが、生殖目的以外にペニスが使われるということは知りませんでした。いかがですか?ご存じでした?旅は勉強になります。
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