ランチの量と身体の代謝 炭水化物はこんなに怖い

 ダイエットに関連するのは食事の量と身体の代謝、そして、運動量です。今回は食事の量(内容も重要)と代謝に関して考えてみましょう(数字は概算で、あくまでも目安とお考え下さい)。

35歳および65歳女性の平均身長、体重 (平成26年国民健康・栄養調査)、そして一日に摂るべき栄養摂取カロリー(日本人の食事摂取基準2020年版、身体活動レベルが低い場合または普通の場合)は以下の通りです。身体活動レベルが低いとは、事務職などでほぼ座っている仕事の場合、普通とは立ったり歩いたりがある仕事の場合です。

35歳 身長: 約158cm 体重: 約54kg カロリー 1700kcal(低い)・1950kcal(普通)

65歳 身長: 約153cm  体重: 約53kg  カロリー 1450kcal(低い)・1700kcal(普通)

35歳と65歳では体格はそれほど変わりませんが、確かに、年齢とともに必要とされるカロリーが減っている(=代謝が減っている)のがわかります。つまり、前と食べる量が変わっていないから体重が増えるのです。同じ体重を維持するためには、摂取カロリーを減らす必要があります。

 ところで、麺類はカロリーが多いと前のブログで書きましたが、白米も含めて比較(いずれも100g)してみましょう。

食品カロリー炭水化物
うどん270kcal50g
そば290kcal55g
パスタ380kcal70g
白米168kcal37.1g

同じ炭水化物源でも、種類によって異なることがわかります。パスタのカロリーが多いというのは想像できたと思いますが、うどんやそばのカロリーが白米よりも多いということをご存じでしたか?

 さて、次に、ランチメニューを決めてみます。サンドイッチ、カフェラテ、メロンパン、バナナです。あなたの普段のランチとしてはどうでしょうか?バランスはいかがでしょうか?

それぞれのカロリーと炭水化物、合計は以下の通りです。

食品カロリー炭水化物
サンドイッチ300kcal40g
カフェラテ130kcal10g
メロンパン420kcal65g
バナナ89kcal21.5g
合計939kcal136.5g

このランチで、沢山食べすぎたと思いますか?

実は、これで1日に必要なカロリーのうち、35歳女性のほぼ半分、65歳女性ではほぼ2/3に相当します。炭水化物を多く含む食事というのは、これだけ太りやすいものなのです。このあと、おやつに何を食べますか?想像したら怖くなりますね。

*写真は文章の内容とは異なります 以下のサイトから https://jp.pinterest.com/pin/5–729935052075116997/

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この記事を書いた人

代表紹介 今野良 
医師 (自治医科大学卒業)
医学博士 (東北大学)
Prof. Ryo Konno, MD, PhD
臨床医・研究者としてのキャリアと実績

所属・学会・研究員
自治医科大学総合医学第2講座(産婦人科)教授
日本産婦人科学会(専門医)、日本婦人科腫瘍学会(専門医)、日本産婦人科内視鏡学会(理事、技術認定医)、日本臨床細胞学会(専門医)、日本エンドメトリオーシス学会(理事)、日本婦人科がん検診学会(2012年学術集会長)、日本美容内科学会、日本癌学会、日本癌治療学会、日本産婦人科医会、日本医学旅行学会
Asia-Oceania Research Organization in Genital Infection and Neoplasia (AOGIN アジアオセアニア生殖器感染および腫瘍研究機構、日本代表理事、2017年東京大会会長)
Aesthetic &Anti-Aging Medicine World Congress(世界美容・アンチエイジング医学会)
Wold Endometriosis Society (世界子宮内膜症学会)
NPO子宮頸がんを考える市民の会(理事長)
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)研究班員
独立行政法人医薬基盤研究所霊長類医科学研究センター(UNIBIOHN)客員研究員

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