GLP-1と肥満症 糖尿病、心血管疾患、慢性腎臓病 アルツハイマー うつ 免疫

 皆さんの「健康と美」の重要なテーマの一つに肥満対策があると思います。GLP-1受容体作動薬と呼ばれる肥満症治療薬が注目されていることはご存じでしょう。既にご自分で使用している、あるいは友人・知人が使用しているという方もいるかもしれません。これらの薬はもともと糖尿病治療薬として開発されましたが、高い体重減少効果が認められたため、肥満症治療薬としても使用されています。また、肥満や糖尿病だけでなく、心血管疾患慢性腎臓病アルツハイマー病、さらに、うつ病依存行動にも有効であるとする研究も報告され、その一部に対する臨床試験が開始されています。

 GLP-1自体は食事をすると小腸などから分泌されるホルモンで、血糖値が高いと膵臓からのインスリン分泌を促し、血糖値を下げる。このGLP-1に似た働きをするのがGLP-1受容体作動薬だ。肥満に伴う代謝異常が様々な疾患に影響しており、GLP-1受容体作動薬がそれら疾患に効果をもたらすと予測された。

 肥満や2型糖尿病の人は心臓発作や脳卒中を起こす可能性が高いので、GLP-1受容体作動薬が心血管疾患リスクを低下させると考えられた。不安やうつ病飲酒などの依存行動にも有効な可能性がある。その理由は、肥満原因のいくつかは脳にあり、依存症などでは報酬系への影響が関与しているからである。また、脂肪炎症を引き起こす物質で、脂肪が炎症自己免疫疾患にも影響する。食事と代謝が健康に重要であることは皆さんもご存じのことでしょうから、ますます気になりますね。このブログでは、GLP-1や肥満、体重減少、食生活、代謝、炎症、ダイエット、等についても掲載していきます。

なお、ブログ記事を待てない、もっと詳しく知りたい、という方は、ぜひ、「無料相談」を利用してご質問ください。

*日経ビジネス電子版 2024年11月20日記事から引用 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC17AY20X11C24A2000000/?msockid=265aba4190fd6fd208eba9ab94fd61e5

*写真はGLP‐1受容体作動薬のひとつオゼンピック注射剤

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この記事を書いた人

代表紹介 今野良 
医師 (自治医科大学卒業)
医学博士 (東北大学)
Prof. Ryo Konno, MD, PhD
臨床医・研究者としてのキャリアと実績

所属・学会・研究員
自治医科大学総合医学第2講座(産婦人科)教授
日本産婦人科学会(専門医)、日本婦人科腫瘍学会(専門医)、日本産婦人科内視鏡学会(理事、技術認定医)、日本臨床細胞学会(専門医)、日本エンドメトリオーシス学会(理事)、日本婦人科がん検診学会(2012年学術集会長)、日本美容内科学会、日本癌学会、日本癌治療学会、日本産婦人科医会、日本医学旅行学会
Asia-Oceania Research Organization in Genital Infection and Neoplasia (AOGIN アジアオセアニア生殖器感染および腫瘍研究機構、日本代表理事、2017年東京大会会長)
Aesthetic &Anti-Aging Medicine World Congress(世界美容・アンチエイジング医学会)
Wold Endometriosis Society (世界子宮内膜症学会)
NPO子宮頸がんを考える市民の会(理事長)
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)研究班員
独立行政法人医薬基盤研究所霊長類医科学研究センター(UNIBIOHN)客員研究員

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