医学部受験をめざす中高生とご家族へ 脳の報酬系を活用して楽しい受験生活を

医学部受験という非常に困難な目標に挑むあなたへ、集中力、モチベーション、そして脳の報酬系を味方につけ、この挑戦を乗り越えるためのアドバイスを送ります。

1. 医学部受験の厳しさと医師という職業への理解

医学部受験は、他のどの学部よりも高い学力と精神力が求められる、非常に厳しい道のりです。しかし、その先に待つ医師という職業は、人々の命と健康を守る、非常にやりがいのあるものです。

まずは、なぜ自分が医師になりたいのか、その理由を深く掘り下げ、明確な目標設定をしましょう。目標が明確であればあるほど、困難な状況でもモチベーションを維持しやすくなります。

2. 集中力を高めるための環境づくりと習慣

長時間の学習が必要となる医学部受験では、集中力を維持することが非常に重要です。以下の方法を試してみましょう。

  • 学習環境の整備:
    • 静かで集中できる学習スペースを確保しましょう。
    • スマートフォンやゲームなど、誘惑となるものは排除しましょう。
  • 時間管理:
    • ポモドーロテクニック(25分集中、5分休憩)など、集中力を維持しやすい時間管理術を取り入れましょう。
    • 1日の学習計画を立て、達成感を積み重ねることで、モチベーションを維持しましょう。
  • 適度な休憩と睡眠:
    • 脳を休ませるために、適度な休憩と十分な睡眠を確保しましょう。
    • 睡眠不足は集中力や記憶力の低下につながります。

3. 脳の報酬系を味方につける

人間の脳には、目標を達成したときや快感を得たときに活性化する「報酬系」という神経回路があります。この報酬系を上手く活用することで、学習を習慣化し、モチベーションを維持することができます。

  • 小さな目標設定と達成:
    • 大きな目標を細分化し、小さな目標を達成するごとに自分にご褒美を与えましょう。
    • 達成感を積み重ねることで、脳の報酬系が刺激され、次の学習への意欲が高まります。
  • 学習の楽しさを見つける:
    • 医学の知識は、人間の体や病気についてなど、非常に興味深いものです。
    • 学習内容に興味を持ち、楽しんで学ぶことで、脳の報酬系が活性化されます。
    • 医学部や医師への関心を持てと言われても、簡単にはイメージが湧かないかもしれません。
    • まず、目の前にある教科、数学、英語、理科、社会、など、どの教科に対して取り組んでいるときでも、そこに興味を持つ、面白いなあ、どうしてこうなるのかな、などと素直な好奇心と探求心を持つことが有用です。
    • これが報酬系ドーパミンの活用になります。
  • 適度な運動と休息:
    • 適度な運動は、脳内のドーパミンという物質の分泌を促し、報酬系を活性化させます。
    • また、十分な睡眠や休息も、脳の機能を維持するために重要です。

4. 周囲のサポートを活用する

医学部受験は、一人で抱え込まず、周囲のサポートを活用することも重要です。

  • 家族や友人とのコミュニケーション:
    • 悩みや不安を共有し、精神的な支えを得ましょう。
  • 先生や先輩からのアドバイス:
    • 経験者のアドバイスは、非常に参考になります。積極的に質問し、学びましょう。
  • 信頼できる情報源:
    • インターネットの情報だけでなく、信頼できる書籍や専門家からの情報を参考にしましょう。

5. 試験への取り組み方

  • 試験を受ける前には、良い成績を取れることを想像しておきましょう。
  • 良い成績だった場合に素直にたくさん喜び、次も頑張るぞと励みにしましょう。
  • 家族の中で夕食時に小さな乾杯やデザートで喜びを共有することなどがおススメです。
  • うまくいかなかったときは、それを踏まえて、次回の結果につなげるだけです。くよくよしたり、悩んだりする必要はありません。

最後に

医学部受験は決して簡単な道のりではありませんが、正しい努力と戦略、そして強い意志があれば、必ず目標を達成できます。常に前向きな気持ちを持ち続け、最後まで諦めずに挑戦してください。あなたの努力が実を結び、素晴らしい医師になることを心から願っています。

*イラストは以下から https://www.illust-box.jp/db_img/sozai/00016/163097/watermark.jpg

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

代表紹介 今野良 
医師 (自治医科大学卒業)
医学博士 (東北大学)
Prof. Ryo Konno, MD, PhD
臨床医・研究者としてのキャリアと実績

所属・学会・研究員
自治医科大学総合医学第2講座(産婦人科)教授
日本産婦人科学会(専門医)、日本婦人科腫瘍学会(専門医)、日本産婦人科内視鏡学会(理事、技術認定医)、日本臨床細胞学会(専門医)、日本エンドメトリオーシス学会(理事)、日本婦人科がん検診学会(2012年学術集会長)、日本美容内科学会、日本癌学会、日本癌治療学会、日本産婦人科医会、日本医学旅行学会
Asia-Oceania Research Organization in Genital Infection and Neoplasia (AOGIN アジアオセアニア生殖器感染および腫瘍研究機構、日本代表理事、2017年東京大会会長)
Aesthetic &Anti-Aging Medicine World Congress(世界美容・アンチエイジング医学会)
Wold Endometriosis Society (世界子宮内膜症学会)
NPO子宮頸がんを考える市民の会(理事長)
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)研究班員
独立行政法人医薬基盤研究所霊長類医科学研究センター(UNIBIOHN)客員研究員
岩手県奥州市地域医療モデル・メディカルアドバイザー

目次