形態的老化現象(形や見た目の変化)とは?ヒアルロン酸による老化治療

老化に対する治療 ヒアルロン酸注入(フィラー)

一般的に、顔の老化とは、皮膚から骨に至るまでの層で、下垂・萎縮・拘縮が起きるとともに、繰り返される表情筋(表情を作る顔の筋肉)の過度の緊張によって起きる変化といわれています。怖い言葉が並んでいますね。下垂とは垂れ下がること、萎縮とはしなびて小さくなること、拘縮とは引きつれて動かなくなること、を指します。これらの変化に対して、機器と注入でアプローチするのが美容医療の役目です。一方、美容医療のクライアント側(患者様、または、お客様)の希望は、社会的に目立たない(やったなと気が付かれない)ことが重要です。特にダウンタイムを短くすることは大きな需要があります。施術直後の痛みや見た目の酷さはもちろん、ダウンタイムのせいで会社を長く休んだりすることはぜひとも避けたいはず。むしろ、施術直後にもケロッと普通に出勤したいくらいが本音でしょう。

ダウンタイムの短い治療として、しわ・たるみに対して最も使用されているのがヒアルロン酸(HA)で、浅いしわ(表情じわ)に使用されているのが、ボツリヌストキシンです。実際には、フィラー(filler=注入)の組み合わせや器機を併用することで最も効果的な治療が選択されます。つまり、クライアント側から「私にはHAをもっとたくさん」とか、「今回はキャンペーン期間中のHAがお得なので増量」などということは、医学的・技術的な面からは本末転倒で、あり得ないことです。「ヒアル顔」を避けるためには、「こんな顔になりたい」という自分の思い込みだけではなく、医師と十分に相談して、適切な治療を選択してください。

*写真は、https://drdavinlim.com/dermal-fillers-side-effects/ から。ヒアル顔としてよく引用されるハリウッドの有名女優さんです。最近では改善しているとのことです。

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この記事を書いた人

代表紹介 今野良 
医師 (自治医科大学卒業)
医学博士 (東北大学)
Prof. Ryo Konno, MD, PhD
臨床医・研究者としてのキャリアと実績

所属・学会・研究員
自治医科大学総合医学第2講座(産婦人科)教授
日本産婦人科学会(専門医)、日本婦人科腫瘍学会(専門医)、日本産婦人科内視鏡学会(理事、技術認定医)、日本臨床細胞学会(専門医)、日本エンドメトリオーシス学会(理事)、日本婦人科がん検診学会(2012年学術集会長)、日本美容内科学会、日本癌学会、日本癌治療学会、日本産婦人科医会、日本医学旅行学会
Asia-Oceania Research Organization in Genital Infection and Neoplasia (AOGIN アジアオセアニア生殖器感染および腫瘍研究機構、日本代表理事、2017年東京大会会長)
Aesthetic &Anti-Aging Medicine World Congress(世界美容・アンチエイジング医学会)
Wold Endometriosis Society (世界子宮内膜症学会)
NPO子宮頸がんを考える市民の会(理事長)
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)研究班員
独立行政法人医薬基盤研究所霊長類医科学研究センター(UNIBIOHN)客員研究員

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