老化に対する治療 ヒアルロン酸注入(フィラー)
一般的に、顔の老化とは、皮膚から骨に至るまでの層で、下垂・萎縮・拘縮が起きるとともに、繰り返される表情筋(表情を作る顔の筋肉)の過度の緊張によって起きる変化といわれています。怖い言葉が並んでいますね。下垂とは垂れ下がること、萎縮とはしなびて小さくなること、拘縮とは引きつれて動かなくなること、を指します。これらの変化に対して、機器と注入でアプローチするのが美容医療の役目です。一方、美容医療のクライアント側(患者様、または、お客様)の希望は、社会的に目立たない(やったなと気が付かれない)ことが重要です。特にダウンタイムを短くすることは大きな需要があります。施術直後の痛みや見た目の酷さはもちろん、ダウンタイムのせいで会社を長く休んだりすることはぜひとも避けたいはず。むしろ、施術直後にもケロッと普通に出勤したいくらいが本音でしょう。
ダウンタイムの短い治療として、しわ・たるみに対して最も使用されているのがヒアルロン酸(HA)で、浅いしわ(表情じわ)に使用されているのが、ボツリヌストキシンです。実際には、フィラー(filler=注入)の組み合わせや器機を併用することで最も効果的な治療が選択されます。つまり、クライアント側から「私にはHAをもっとたくさん」とか、「今回はキャンペーン期間中のHAがお得なので増量」などということは、医学的・技術的な面からは本末転倒で、あり得ないことです。「ヒアル顔」を避けるためには、「こんな顔になりたい」という自分の思い込みだけではなく、医師と十分に相談して、適切な治療を選択してください。
*写真は、https://drdavinlim.com/dermal-fillers-side-effects/ から。ヒアル顔としてよく引用されるハリウッドの有名女優さんです。最近では改善しているとのことです。
コメント